永遠の「瞬間」
その瞬間、腰を震わせながら私を抱き締める。
その瞬間、緩めた唇のまま足先を反らす。
その瞬間、右半身に鳥肌を立てる。
その瞬間、胸元に桜色の染みを浮かべる。
貴女は、その瞬間の自分の肌を知らない。自分の表情を知らない。自分の淫らを知らない。
その瞬間の貴女を私だけが知っている。私だけの記憶となり、私に刻み込まれる。
他の男が貴女に触れたとしても、私と貴女の間での出来事は、二人だけのものになる。
だから、その瞬間が私は欲しくて仕方ない。その瞬間、貴女は唾液を滴らせ、涙を流し、声を上げ、花びらを迫り出し、子宮を震わせ、吹き出す体液を私に見せる。
その瞬間は、私の永遠になる。貴女の永遠を私は心に焼き付ける。