この部屋にいると、月に数回、外の気配が消えてしまう朝がある。昔、「飛ぶ教室」という児童文学の本を、誕生日に買ってもらったのだが、この部屋は「飛ぶ部屋」なのかもしれない。 外の気配が消えるといっても、部屋の二面には大きめの窓があり、人々の平穏…
匂い(1) 宵闇のなか 川面を渡る風に吹かれて青草が濡らすサンダルの足先を思う甘噛みをした足指と 貴女の吐息が蘇り湿った髪に手のひらで触れた熱が包んだ腰の硬さを 嗚咽する喉の奥まで深く沈めて含みながら、お漏らしなさい・・草の上私の両手に震えを…
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