空中楼閣*R25

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シルクの雨

 柔らかな陽射しとともに、部屋のグリーンも伸びをして細かな葉を揺らして春を受けとめる。

 ゴールドの真鍮ポンプがガラス瓶に空けて見えるスプレーを片手に、アジアンタムの寄せ植えに霧吹きをする。葉脈に結ばれた水玉が生き物のように膨らんでいく。

「こっち来て、貴女にもしてあげるから」

 明るい窓辺へと誘うと、腰を抱いてデスクの上に導いた。

「春のお日様にあてようね」

 戸惑う顔の貴女のスカートの裾から両手を差し入れて、張りのある腰から薄布を探り出す。両膝を揃えさせて腰を浮かさせて、いい香りのする小さな布切れを脱がせてしまう。

「開いて、スカートを捲って。お水をあげるから」
「え・・だって、明るい」
「明るいよ。春だもの。私に見せて、貴女の花びら」
「うそ・・だめ」

 貴女の膝が自然に開き、指先がスカートの裾を握りしめる。言葉とは違うのが、貴女の素敵なところだな、と微笑んでしまう。助け舟のように手を伸ばし、捲り上げた。

「もっと開かないと、お日様が奥まであたらない」

 私を見上げる頬が桃色に染まる。腰の膨らみが明るく眩しい。淡い陰りが光に透けて、春に咲く花のように色づきが綻んだ。

「自分の指で拡げて、奥まで見せて」
「いや・・」

 声が甘くなって、握ったスカートの裾を持ち上げて顔を伏せた。それから、太腿と下腹部の間にスカートを束ねると、両手の指を揃えて自分の柔らかさに触れる。左右に拡げた。

 花びらから透明な蜜が一筋となって、春色の裏地に染みを作った。

「お水、あげるね」

 キラキラと陽射しを浴びて、とろりと蠢く粘膜に向けてスプレーをした。

「ひゃ・・っ」
「動くとスカートが濡れちゃうよ」

 飾り毛にも細かな水滴を散らした。小さな光を浴びて煌めいた。小さな雌しべの被いにむけて、水をやる。

「あ・・ああ、だめ」

 子宮へと続く薄桃色の奥の部分が微かに迫り出して、花びらの綻びを押し開く。押し寄せたうねりはすぐに退いて、粘膜が引き返す。入れ替わるように絞られた白濁が溢れでる。

「花びらが悦んでるよ」
「いやぁ・・あん」

 拡げた足先で踵が浮いて、つま先が曲がる。

「ああ・・どうして、こんなことが感じるの・・ねえ、どうして」

 それは貴女が私を受けとめようと開いてくれているから。春の光と甘い水滴を受け止めようと揺れる植物達と同じこと。

 もっともっと受け止めて、綺麗に開けば素敵になれる。粘液に濡れて羽化する蝶のように。

「雌しべも付け根まで剥き出しにしてごらん。そこにもお水をあげるから」