午前十時
秋空の透明な青色のように冷えこんだ空気が、高くなった陽射しに温められて、ベッドの上での遅い珈琲タイムを包み込んだ。
窓を半分だけ開けて、昨夜の官能を珈琲の香りと入れ替えた。
気だるそうな表情の貴女の髪を撫でてから、床の上で絡まっている柔らな布を拾い上げて、紐を解くように元へともどす。
ワインカラーの貴女のティーバック。
花蕾
「気持ちいい・・わけではなくて」
膝を突いて腰を上げて
片手で支えながら「我慢、できない感じ」
Tバックのストリングを
右手でずらして見せるもう一つの粘膜・・貴女の色
「でも・・」
露わな蕾に
舌先をあてがうと迫り出しては窄まって
恥ずかしい声で蠢いてしまう「だめ、いっちゃう」
・・アナル
昨夜、虫の声を聞きながら、ワインを口移しして、最後には互いの性器を含んだワインで濡らし合った。
目覚めたら、白いシーツのあちこちが薄紅色に染みていた。その中に、ひとつだけクリームイエローの染みを見つけて、指差して、珈琲を飲む貴女をからかった。
貴女がこぼしたんだよね、と。
境界の色
赤みを帯びて
アロマが匂い立つ快感に耐えられずに
戦慄く膝と波打つ下腹部閉じることも許されず
近づけた視線の先
薄布に被われた部分溢れだす陰唇の輪郭に
指先でそっと触れながらこのパールホワイトの
縁取りのステッチに沿って舌の先を這わせたら
逝ってしまうのですね
・・貴女
今日はパールホワイトのショーツを穿かせてあげる。午後の日溜まりでは、貴女が紡ぐクリームイエローが見たいから。