空中楼閣*R25

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午後二時

 斜めに射し込む陽射しが、肌の起伏を柔らかく浮かばせる。遥かな地の、どこまでも続く砂丘は、こんなふうに滑らかな曲線を描くのかもしれない。

 ここしばらく、流れる時間を楽しむ余裕すら見失っていた。だから今日は、軽くキスをした後で、貴女を見せて欲しくなった。紅茶を飲みながら。

一人の午後


白いショーツを濡らして
妖しく蠢く指の関節と

花びらに潜り込む
爪の色を透かす

拡げた膝が快感に
震えて閉じそうになる

心地よさそうに目を細め
綻んだ唇から漏れる

潤んだ吐息の
リズムが乱れ出す

足指を反らして・・もう


 貴女は右手の中指と薬指を使う。その手の下へ滑り込ませた左手の、人差し指で雌しべの覆いを捲り上げる。

 奥まで沈めるなら、薬指より人差し指がいいよ。と私が言うと、喘ぎながら、潤んだ視線で「はい」と言う。

 こんな日溜まりの中、この部屋で貴女の自慰を眺めたのは、いつの日だったのだろう。


落葉樹


クリームイエローの下着
ローズピンクの細かなレース

想像以上の愛らしさ

ふくよかな胸
ひきしまるウエス

柔らかな下腹部の起伏と
豊かな腰のライン

明るい光の中に照らされて

這うような視線と
意地悪く撫でる指先に

濡らされて崩れ堕ちるまで

声も出さずに動かずに
立っていなさい

秋の午後

「潤みだしてるのだね・・ここ」


 貴女の声が大きくなった。昇り詰めようと眼差しが閉じた。そうだった。もう一年も経つんだね。貴女とこの部屋のデスクの上で交わった日から。