午後二時
斜めに射し込む陽射しが、肌の起伏を柔らかく浮かばせる。遥かな地の、どこまでも続く砂丘は、こんなふうに滑らかな曲線を描くのかもしれない。
ここしばらく、流れる時間を楽しむ余裕すら見失っていた。だから今日は、軽くキスをした後で、貴女を見せて欲しくなった。紅茶を飲みながら。
一人の午後
白いショーツを濡らして
妖しく蠢く指の関節と花びらに潜り込む
爪の色を透かす拡げた膝が快感に
震えて閉じそうになる心地よさそうに目を細め
綻んだ唇から漏れる潤んだ吐息の
リズムが乱れ出す足指を反らして・・もう
貴女は右手の中指と薬指を使う。その手の下へ滑り込ませた左手の、人差し指で雌しべの覆いを捲り上げる。
奥まで沈めるなら、薬指より人差し指がいいよ。と私が言うと、喘ぎながら、潤んだ視線で「はい」と言う。
こんな日溜まりの中、この部屋で貴女の自慰を眺めたのは、いつの日だったのだろう。
落葉樹
クリームイエローの下着
ローズピンクの細かなレース想像以上の愛らしさ
ふくよかな胸
ひきしまるウエスト柔らかな下腹部の起伏と
豊かな腰のライン明るい光の中に照らされて
這うような視線と
意地悪く撫でる指先に濡らされて崩れ堕ちるまで
声も出さずに動かずに
立っていなさい秋の午後
「潤みだしてるのだね・・ここ」
貴女の声が大きくなった。昇り詰めようと眼差しが閉じた。そうだった。もう一年も経つんだね。貴女とこの部屋のデスクの上で交わった日から。