肌に触れられると心まで甘く霞んでしまう。 キスだけで泣けてしまうものだと、誰かに言われたけれど、その時の私には判らなかった。 知らない方が良いこともある、と誰かが言っていたけれど、知ってしまったのならば、その快楽に溺れていたい。「焦点があっ…
雨に音が吸い込まれてしまったみたいだった。降り注ぐ雨自体の音も、吸い込まれてしまった。 朝だというのに、自分以外には存在が居ないかのように静かだった。私自身の存在すら定かではないくらいに、静かだった。 鼓動の音。耳を澄ましても、それも上手く…
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